ヴェンティミリア
フランスとイタリアの国境の町。
フランスからイタリアに行くときに何度も通ったが、ここに泊るのは2回目です。
駅 旧市街
       ヴェンティミリア駅にて                  旧市街地
約30数年前に1度 当会会長の高瀬氏と泊ったことがあります。
その時はコート・タジュールを旅して、最後にパリへ行くのに「トラン・ブルー」(日本のブルートレインの元祖)に乗ることになっていました。どうせ乗るなら始発駅から乗ろうということになり、マントンから列車でこのヴェンティミリアに来ました。
その時の様子を少々紹介します。


・・・「絵をかきあげ、駅(マントン)に戻ってみるとイタリア方面行きの列車はしばらく無いので、駅の脇にあるカフェでビールを飲みながら待つことにした。
トラン・ブルー号は、このマントンにも止まるので、わざわざ始発駅のヴェンティミリアまで行く必要もないのだが、時間があるので、予定通りヴェンティミリアへ行って本場のスパゲティでも食べることにした。
国境のトンネルを超えるとすぐにヴェンティミリアの町に着いた。正確には着いたホームはまだフランスで、ホームの連絡地下道をくぐった所に国境警備員がいる。
がたった一人でそれぞれの国境を守っていた。
我々に対しては何の検査もせず、ニコッと微笑んだだけだった。

ホームから駅舎に入ると、母音のはっきりしたなめらかなイタリア語のアナウンスが聞こえてきた。  イタリアだ。
まだトラン・ブルー号が発車するまでに二時間ある。来るときに車窓から海側に素晴らしい旧市街が見えたので行ってみようとしばらく走った。
しかし時すでに遅く、旧市街地近くに着くと暗闇が迫っていた。
結局、旧市街地には行けなかったが、いつの日かまたこの町に来てみようということで意見が一致した。
しかし、スパゲティーは駅近くのリストランテで食べることができた。」 ・・・
リストランテ 国境
         三十数年前の写真(リストランテ)         国境駅
1986
年筆「南フランスに魅せられて」 (近代文芸社)より抜粋)


ということで、やっとその「いつの日か」がやってきたのでした。
今回は時間があるので思う存分「絵」を描きまくりました。川の対岸にある旧市街にも行ってみました。

ヴェンティミリア
                     現在のヴェンティミリア
特に観光地ではないので、人も少なくゆっくりと描くことができました。ただ、残念なのは…以前来た時にスパゲティを食べたリストランテは見つかりませんでした。探したのですが…。


作品 作品 ヴェンティミリア(F6号油彩)