スィミアンヌ・ラ・ロトンド
プロヴァンスと言うとラヴェンダーを思い起す人が多いと思います。しかし、プロヴァンスに行けばどこにでもラヴェンダー畑があるわけではありません。
今回訪れたのは、スィミアンヌ・ラ・ロトンドという小さな村です。ラヴェンダー畑と村の遠景が調和して、絵を描くには最高の村です。

スィミアンヌ村 村を描く
ただし、公的交通機関では大変行きずらい村です。
アヴィニョンからアプトまではバスが1日に数本出ていますが、アプトからスィミアンヌ・ラ・ロトンドまでは週に1便だけ(金曜日)バスがあるだけです。ちなみに、アプトからタクシーを使うと5千円くらいかかってしまいます。

私が訪れたのは7月中旬で、少々遅かったようでした。ラヴェンダーを描くには…年によって気候の微妙な変化でベストの時期が多少変わります。しかし、絵を描くには不足なく咲いていました。

村を描く

この村にはホテルはありません。シャンブル・ドット(日本でいう民宿のような宿)が2~3件あり、その中の1軒に1週間ほど滞在して絵を描きました。毎日快晴でとても暑くて、日陰に入らないと長くは描けません。湿度がとても低いためすぐに喉が渇いてしまいます。 

 
村の人口はおそらく200人程度と思われます。セミの声しか聞こえてこない大変静かな村です。もちろん観光客などだれもいませんでした。
たとえラヴェンダーを見に来た観光客も、一定時間眺めたら、さっさと車で宿泊地のアプトやアヴィニョンに戻ってしまいます。
人口が少ないため、この村には店があまりありません。
村の中には小さなレストランが2軒、村の入り口から南に500mほど歩いたところにレストランを併設したパン屋が1軒あるだけです。
宿で朝食は提供してくれますが、昼・夕食は外でとらなければなりませんが…、昼食は営業しているレストランも夕食は営業していませんでした。(おそらく営業しても客が来ないのだろうと思います。)そんなわけで……、夕食にはまいりました。宿の奥さんにピザを分けてもらったり、パンを恵んでもらったり…。
そんな不便な村ですが、私は大変気に入っています。 

サラダ1 サラダ2 さらだ3

昼食は毎日同じレストランに行って、サラダを順番に食べていました。それぞれ使っている野菜も異なり、ハムが添えてあるもの、チーズが添えてあるもの等、ロゼのワインでおいしくいただきました。

宿の庭も絵になる雰囲気のいい庭だったので、F6号で1枚描きました。
宿の夫婦が気に入ってくれて…、この絵のポスト・カードを作るとのことで、作品の写真を撮っていました。

シャンブルドット
            シャンブルドットの中庭で
シャンブルドット
              シャンブルドットのオーナーと
それにしても……、7泊しましたが、他の客がいたのはたった1日だけ。中年夫婦が夕方来て翌朝にはいってしまいました。

そんなわけで、本来は共同の風呂・トイレだったのですが、ほぼ独り占め!

 
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