ニースから北西に向かってディーニュ・レ・バンまで山岳地帯を走るプロヴァンス鉄道という鉄道があります。いつか乗ってみたいと思っていたので今回利用してみました。
本当はニースからディーニュまで行きたかったのですが、都合で逆ルートとなってしまいました。
マルセイユ方面からディーニュ・レ・バンの町まで行く方法は限られてしまいます。
いろいろと調べたところ、マルセイユ空港から一日に二便だけですが、直接ディーニュまで行くバスがあることが分かりました。
早速、空港に向かい、9時35分発のディーニュ行きのバスに乗り込みました。途中エクスTGV、マノスクを経由して約3時間、ディーニュに着きました。
ディーニュは山岳地帯の小さな町で、遠くには雪を頂く山々が見えます。
ディーニュの町にはあまり興味がなかったため、翌日にはプロヴァンス鉄道に乗ろうと駅に向かいました。
駅は東の町はずれにあるにはあったのですが、人がほとんどいません。
よく見ると駅舎はSNCF(フランス国鉄)とプロヴァンス鉄道に分かれていて、国鉄には駅員が誰もいなく。プロヴァンス鉄道の方には一人だけいました。
切符を買うため駅員に聞くと、今の時期、ニースまで行く列車は無いという。 ショック!
よく聞くと、途中駅までバスの振り替え輸送で、途中から鉄道が走ると言います。 幸いにも振り替えバスを含めて、ニースまでの通しの切符を買うことができました。 発車は10時45分、これを逃すと次は17時になってしまいます。 駅員は駅の前にバスが来るので待っていろというのですが、出発時刻が近づいてもバスが来る気配がありません。同じバスに乗るのだろうと思われる英語圏の女性が二人いましたが、彼女らもしきりに時計をを見て溜息をついていました。
しかし、たった一人の駅員が言うバスはすでに来ていました。
てっきり、普通のバスが来るのかと思っていたが、それは9人乗り程度の小さなワゴン車でした。
そのワゴン車は確かに20分位前に着いていたのですが、荷物を駅舎に運んだりしているので、てっきり駅に何かを納入しに来た業者だと思っていました。
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ディーニュ駅 ワゴン車は途中の駅に寄りながら山岳地帯を約1時間走り、小さな村の駅に着きました。この駅に普通のバスが待っていました。これに乗り換えて再び山道を走り始めました。この時点で乗客は合計5人に増えていました。
ディーニュから一緒に乗り込んだ英語圏の二人ばアントルヴォーで降りてしまいましたが、新たな乗客が乗ってきたので合計9人となりました。
列車を走らせても採算が取れないのももっともだと思います。
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アントルヴォー
アントルウォーの村はこのプロヴァンス鉄道での最大の村だが、さほど大きな村ではありません。
中世の面影を残す静かな村です。 途中下車してみたかったのですが、次の機会に回してバスに乗り続けました。
バスは深い渓谷に沿って東へ進む。やがて谷間を抜けて多少景色が開けてきたところでまた駅に止まりました。 その駅には、やっと二両編成のディーゼル列車が待っていました。
列車に乗り換えてヴァール川沿いに約30分走ると、ニースの町に到着。
結果的にディーニュからニースまで乗ったのは私だけでした。
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途中の駅で
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