ネルトリンゲン
雨のローテンブルグを発ってネルトリンゲンに向かいました。
「ヨーロッパバス」を利用して、ディンケルスビュールを経由しながら行こうかと思っていたのですが、また追加料金を取られるだろうから列車で行くことにしました。
距離的にはさほど遠くないのですが、超ローカル線を3回乗り換えてなんとかネルトリンゲンに着きました。
ネルトリンゲン
                     ブレッター・マルクト

ネルトリンゲンの「ネ」は、Oウムラウトなので「ネ」と「ノ」の中間の発音をしないとなかなか通じません。

この町では大変豪華なホテルに泊りました。(我々にとっては)
町のはずれの駅に着いて、安そうなホテルを探しながら中心へと向かったのですが・・・。町の中心の広場に面した木組みの古い建物のホテルを見つけました。
由緒あるホテルのようだし、安くはないだろうと思いつつも、入って値段を聞いてみました。
なんと1泊ツインルームで55ユーロだという。
ユースホステルでも設備の整ったところで個室を頼むと、一人一泊23ユーロ位取られます。
即泊ることにして部屋に行くと、なんと二部屋続きでそれぞれにベッドがあります。なかでも感激したのはバスタブ付の風呂がありました。
これで一泊一人だと27ユーロ50だ。安い!
オランダからスタートして、ベルギー、フランス、イタリア、オーストリアと2カ月以上旅してきた中で、このホテルは我々にとって最高に贅沢な宿となりました。
到着した翌日には快晴となり、町の広場で「油絵」を描くことができました。

ネルトリンゲン
                       ネルトリンゲン

ネルトリンゲンは丸く城壁に囲まれた町で、空から撮影された写真を見ると、丸い城壁がよくわかります。その城壁の上を歩いて回ることもできます。城壁に囲まれた町は中世の面影を残す建物が並び、ところどころには広場があります。
ロマンチック街道沿いの町として有名ですが、ローテンブルクに比べると観光客は極端に少ないので、ゆっくり絵が描けます。

街角 街角
        ネルトリンゲン町並                 ネルトリンゲン町角

駅に面して、「機関車博物館」があります。
今でも動く蒸気機関車が十数台集まっています。
鉄道ファンなら一日いても飽きないだろうと思います。

鉄道博物館
                        鉄道博物館
鉄道博物館から駅に向かって歩いていると、小さな小屋が点在していて、それぞれ畑が続いている地区があった。どうも家庭菜園のようだ。一区画はさほど広くはないが、野菜や花を作っているらしい。老夫婦がいたので尋ねてみた。
市内に住んでいるのだが、年金暮らしで時間が有り余っているのでここで花を作っているのだそうだ。私と趣味が合い、しばらく話し込んでしまった。

この町を発つときに、駅で列車を待っていると、この蒸気機関車が牽引する二本の列車がホームに入ってきました。
そのうちの一本の列車は、現在では廃線となっているネルトリンゲン~ディンケルスビュール間をこれから走るのだとのことです。

駅で待つ我々に老夫妻が話しかけてきました。なんでも、日本に行ったことがあると言います。
べらべらとドイツ語なまりで、トキオ、カワサキ、キヨト、フジ、ニッコー・・・。
この鉄道マニアの夫婦はうれしそうにSL列車に乗り込んでいきました。
しかし、我々は別の、ごく普通の列車で次の町フュッセンへと向かいました。

作品 作品 油彩 F6号