四国歩き遍路 高知編2回目)
2022年11月11日
一年ぶりにお遍路の旅に出ました。
前回、25番札所の津照寺まで打ったので、今回はその続きです。目標は足摺岬の金剛福寺まで歩きたいと思います。

朝7時にカミさんに送ってもらって熊谷駅へ。
東京、岡山、高知へ。そして黒潮鉄道、バスと乗り継いで室戸に到着したのは午後4時半になってしまいました。
宿に着くと、徳島方面からの歩き遍路の客が四人いました。そのほかに工事関係者と思われる客が一組(四人)いました。
夕食は、コロナ感染防止のため、お互いに話をしないでもくもくと・・・。なんとなく面白くありません。
明日の出発に備えて早めに寝ることにしました。その前に天気予報を確認すると、明日は雨!

うらしま
民宿うらしま


11月12日
6時に起床、天気予報通りに小雨が降り始めました。
6時半に朝食をいただき、7時に出発!
出発
さほどの雨ではないので、雨具は付けずに出発しました。
歩き始めるとすぐに金剛頂寺への登りの山道になります。金剛頂寺は文字通り山の上にあるので、きつい登りが続きます。喘ぎながら約一時間で寺に着きました。
金剛頂寺
お参りを終えた頃には雨は本降り!
雨具を付けて山を下り、海岸線に沿って続く国道56号線沿いに吉良川町、奈半利の町を過ぎて今日の宿泊地の民宿とうの浜に到着しました。
車の水しぶきをかぶってずぶぬれ状態でしたが、途中から天候も回復してきました。
奈半利
奈半利の街
奈半利の街
奈半利の街

今日の宿は神峯寺への登山道入口にある「民宿とうの浜」。
ほかに三人の遍路んが泊まりましたが、昨日の宿で一緒だった人はいません。
とうの浜
民宿とうの浜
とうの浜の部屋
部屋


11月13日

朝6時40分に宿を出発。
今日もスタートは山登り。神峯寺は昨日の金剛頂寺よりも距離もだいぶ長い登りが続きます。
前回、この登山道を登った時は桜が咲いていたので春だったと思います。
その時よりもだいぶ体力が落ちたのか・・・かなり疲れました。
荷物も極力少なくしたのですが、やはり6~7kgになってしまいます。
平地ではあまり気にならないのですが、登り、下りとなると荷物の重さが膝にきます。
なんとか神峯寺に到着しました。
朝の神峯寺 神峯寺
お参りを済ませて、すぐに山を下りて、土佐湾沿いに安芸に向かいました。
途中のコンビニで弁当と・・・一本だけ缶ビールの小さいのを買って一気に飲みました。通常だとお昼にはアルコール飲料は決して飲まないようにしているのですが、この時だけは喉が乾いて・・・。お大師様も許してくれるでしょう。
土佐湾 コンビニ海苔巻き
今日の宿は「ビジネスホテル弁長」。でも夕食付きでお願いすることができました。
夜はもちろんご褒美にビールを一本だけいただきました。
弁長部屋
ビジネスホテル弁長
弁長夕食
ホテルの夕食


11月14日
今日は山登りはないのですが、28番札所の大日寺までの距離は25km以上あります。
しかし、海を眺めながらのコースなのでなんとなくのんびりペースとなります。
長い長い海岸線の遍路道です。途中には飲み物の自動販売機はあるのですが、食堂とかはありません。
前の日にコンビニで買っておいた菓子パンをかじりながら・・・。
土佐湾沿いに
土佐湾沿いを歩く
海辺の遍路道
歩き遍路コース
最後の6kmくらいは海岸から離れて田舎道を進みます。柑橘類の栽培が多いのですが、だいぶ大きめの文旦のよぅてす。また、柿もたくさんあります。歩いていると・・・道路の脇によく無人販売用の棚が設置されています。ミカン類、柿、キュウリ、トマトなど、だいたい一袋100円で売られています。
歩き遍路の姿はあまり見ません。
午後3時頃にはなんとか大日寺に到着しました。
大日寺
大日寺にて
大日寺で大日寺にて

今日の宿は大日寺の脇にある「民宿きらく」、客は私だけでした。前回はもう少し離れた「民宿 」に泊まったのを覚えています。

「きらく」の奥さんは私の食事中に、楽器の演奏や歌を歌ってくれました。ほかではあまりないことです。

宿の料理には土佐だけあってだいたいカツオ料理が加わります。

この日もご褒美にビールを一本だけいただきした。

きらくの夕食

11月15日

今日も快晴!
暖かくて軽装で歩くのですが、汗だくになってしまいます。埼玉に比べるとだいぶ温暖だと感じます。
今日は大日寺を出発して、29番の国分寺、30番の善楽寺を打ち、高知市内に向かいます。
三年前に通ったはずですが、あまりよく覚えていません。
でも、局部的に覚えている箇所があります。
国分寺へ行く途中に、「へんろいしまんじゅう」と書かれたお店があり、前回は素通りしましたが今回は昼食用に買ってみました。
ちょっと大き目なふかしまんじゅうで、1個80円。まあまあ美味かった。
まんじゅうや
まんじゅう屋
まんじゅう
へんろいしまんじゅう
川の土手沿いに歩いたところにお地蔵さんが立っています。
そこからあぜ道を通っていくと国分寺の山門前に着くのですが、四国遍路道らいし光景です。
この道を歩くのは3度目ですが、いつもなら前か後ろにお遍路さんが1~2人見えるのですが・・・。
地蔵 道しるべ
国分寺のお参りを済ませて、次の善楽寺に向かいます。
約7kmなのですが、疲れのためかいやに長く感じます。
善楽寺へ

なんとか頑張って善楽寺に到着!
善楽寺の本堂等は比較的に新しい建物です。前の国分寺は茅葺の建物でしたが・・・。
善楽寺
            善楽寺
あとは境内を出て山門をくぐり、高知市内に向かって南下し続けます。
今日の宿は高知駅近くのビジネスホテル。
 
11月16日

今日は高知市内を通過して、五台山の31番札所の竹林寺、32番禅師峰寺、33番雪蹊寺まで行きます。
高知市内には観光客もたくさん来ているようですが、遍路道にはいません。
途中、コスモスがまだきれいに咲いていました。
 コスモス畑  五台山
 市内を過ぎて五台山に登って行くと植物園に入ってしまうのですが、園内の遍路道の表示がよくわからず、前回同様迷ってしまいました。
山の南側に竹林寺があるのですが・・・。
竹林寺は高知市から近いだけあって、車遍路、観光客がけっこう訪れていました。
 竹林寺
竹林
 竹林寺
竹林寺
 竹林寺を出るとさらに南下し、やはり山の上にある禅師峰寺へ向かいます。
距離は約6kmですが、けっこうきつく感じます。
最後にお寺への坂道を登らなければなりません。どうしてお寺さんは山の上にあるのか・・・などと呪いながらも禅師峰寺に到着しました。。
 禅師峰寺  禅師峰寺
 さきを急ぐため、早々に山を下り、海岸沿いの国道を桂浜方面に進みます。
高知新港を過ぎてさらに進みます。
前回は浦戸大橋を渡ったのですが、かなり海上から高い橋なので徒歩で渡るとスリルがあります。そこで今回は種崎の「渡り船」を利用することにしました。
種﨑の渡り船(無料のフェリー)に乗るためにかなり急いだのですが、着いたときは船は出たばかりでした。次の船を待つこと一時間、久しぶりに休むことができました。
時代劇に出てくるような渡し舟だと追っていたら、小型のフェリーでした。無料なので地元の人たちも利用しています。
 種﨑フェリー
種崎フェリー
 雪蹊寺
雪蹊寺
 船に乗って対岸へ、雪蹊寺は20分程度歩いたところにありました。
今日の宿は雪蹊寺の前にある「高知屋」。前にも泊まったことがあります。何人かのお遍路さんが泊まっていました。
 高知屋
高知屋部屋
 高知屋夕食
高知屋夕食
 
11月17日

雪蹊寺をあとに次の34番の種間寺を目指しました。距離は7.5km。
遍路道の道しるべを見落とさないように注意深く進みます。
喉かな農村地帯を歩くこと約2時間、種間寺に到着!
 仁淀川
仁淀川
 種間寺
種間寺
 種間寺から次の清瀧寺に行くには土佐市を一度通り越して行きます。
土佐市内を迂回するように遍路道が続いているのですが、標識がよくわからない時があり、一瞬迷ってしまいます。
前回歩いた時のかすかな記憶を頼りに進み続け、なんとか到着しました。
 清滝寺へ
 さて、今日の宿は土佐市内の「ビジネスイン土佐」。以前も泊まったことがあるホテルです。
食事が付かないので、近くにある居酒屋に行って一杯やりながら夕食をとりました。

頼んだのは、寿司、揚げ出し豆腐、ニラ玉炒め。大変美味かった!
 寿司
寿司
 にら玉
ニラ玉
 ビジネスイン土佐
ビジネスイン土佐の部屋
 
  11月18日

今日はだいぶ歩かなくてはなりません。というのは当てにしていた宿が一杯で獲れなかったため、須崎市まで行くことにしたためです。
そのため朝明るくなると同時に出発しました。
土佐市内を出て県道を山に向かって南下します。峠越えをしなくてはならないのですが、県道をそのまま進めば楽なのですが、遍路道は山に向かっています。登山道に入って峠を越え、今度は細いジグザクの山道を下りていきます。下りきってしばらく歩くと宇佐の海岸出ます。
宇佐の大橋を渡り、海岸沿いにしばらく歩くと青龍寺の入口に到着。
 
青龍寺へ遍路道
 
青龍寺
 青龍寺で御朱印を頂いていると、その御朱印所壁に張ってあるポスターが目に留まりました。
宇佐大橋を渡った所から浦ノ内に行く渡し舟があるとのこと。よく見ると1時間後に船が出るらしい。これに乗れれば6km歩行距離を短くすることができます。
急いで船着き場に向かいました。
この船は湾内をいくつか泊まって、浦ノ内東分というところまで行くらしいのですが、私は横浪というところで下船しました。
 
浦ノ内湾
 
 この時の乗客は私一人でした。
だいぶ距離を短縮できましたが、須崎まではまだだいぶあります。
一休み

県道23号をどんどん進み、峠のトンネルを超えて川沿いに下っていくと大きなセメント工場がありますが、その近くに遍路喫茶「おとずれ」というのがあり、たまたまその店の主人と目と目が合ったのをきっかけにしばらく休ませてもらいました。というより無理やりに店に入れられてしまいました。でも、頂いた水が美味かった。
そこから今日泊まる「ビジネスホテル鳥越」までは約2km。

宿では遍路客は私だけで、工事の関係者らしき人たちでほぼ満室でした。お遍路客は私だけ!
夕食は宿の近くの定食屋で「てんぷら定食」を・・・。ご褒美にビールを一杯だけ。
 鳥越の部屋
ビジネスホテル鳥越の部屋
 天ぷら定食
天ぷら定食
 
11月19日

今日もかなりの距離を歩かなければなりません。
37番の岩本寺まで約27km、しかも途中に焼坂峠と大坂遍路道を通るので高低差もあります。
頑張って歩くため朝早く宿を発ちました。
県道のトンネルを越えて土佐安和から山道に入ります。きつい登りを100歩登って20秒休むのを繰り返し、なんとか峠に到着しました。
 遍路道
焼坂峠への遍路道
 焼坂峠
焼坂峠
 大坂遍路道は長い山道ですがなんとか越えました。越えたところに「なかむらやうどん」があるのですが・・・お休み!
気を取り直して遍路道をどんどん下ると、途中から線路沿いの道になります。山間の道を進んで3時半頃岩本寺に着きました。
前回はこの岩本寺の宿坊に泊まったのですが、今回は満室で泊まれませんでした。
お参りをしていると、バスで団体のお遍路さんが来て、皆宿坊に入っていきました。この団体のために満室になってしまったようです。
仕方なく境内から300mほど離れたちいさな民宿「村の宿」に泊まることにしました。
泊り客は、私のほかに外国人夫婦、自転車遍路が一人いました。
 岩本寺
岩本寺
 天井
本堂の天井
 
11月20日

次の足摺岬にある金剛福寺までは81kmあるので、1日30km歩いたとしても着くのは3日目となってしまいます。本当はすべて歩きたかったのですが、一期会の会議があるのでどうしても23日には帰宅し無ければなりません。そこで今回は1日分はバスで移動して、次回また訪れた時に改めて歩くことにしました。
ということで、今日は四万十市まで歩きます。

岩本寺を出発して国道56号線を南に山に向かってどんどん進むと、四国電力の資材置き場のあたりから片坂峠への山道に入ります。 そのまま県道を進んでもいいのですが、遍路道の道しるべ通りに山道に入りました。きつい登りを登り切り、峠を下りたところが市野瀬、伊与木川沿いに進むと土佐佐賀に着きます。 ここからは海沿いに国道を進みます。景色の良いところでついつい歩くのが遅くなってしまいます。
前回このルートを歩いた時は雨で大変だったことを思い出しました。


海岸線から離れて、県道を四万十市に向かう頃には足も痛くなり、くたくたでした。
四万十へ
 黒潮町
佐賀公園付近
 黒潮町
黒潮町付近
 前回歩いた時は土佐入野から四万十大橋に向かいましたが、今回は距離はありますがそのまま国道を進んで四万十市に向かうルートを選びました。長い距離を歩ききって駅前の「民宿土佐」に到着しました。
あまりに疲れて、写真を獲るのを忘れました。
 
 11月21日
朝7時頃駅前から土佐清水までハスで移動しました。本当はバスを利用したくなかったのですが、日程の都合上仕方ありません。
バスに乗っていると、つくづくバスとは便利なものだと思いました。1日かけて歩く距離をたった1時間で走り切ります。

土佐清水でバスを降り、足摺岬に向かいます。
ルートは3コースあります。東海岸沿いの道(前回はこのルート)、中央の山の中の道、西海岸沿いの道、今回は西海岸を選んで進みました。
   
 室戸岬の最御崎寺は山の上にありますが、足摺岬にある38番札所の金剛福寺は山の上ではありません。大変助かります。
境内には多宝塔もあります。
金剛福寺には宿坊もあり、前回はこの宿坊に泊まりました。


 金剛福寺
金剛福寺
 金剛福寺にて
金剛福寺
 足摺岬
足摺岬
 足摺岬にて
足摺岬にて
 今回はここに泊まると23日に帰宅できないので、ここからバズ、列車と乗り継いで高知に戻り一泊して翌日の列車で帰途につきます。
この続きの遍路旅は来年の3月に再開します。
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