2000年2月にこの町を訪れました。
この町にはトゥルリと呼ばれる白壁の上にとんがり帽子をかぶせたような民家がたくさん集まっている奇妙な町です。
昔、固定資産税を免れるためにこのような家が建てられたのが始まりだとのことです。
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アドリア海沿いのバーリからマテーラに滞在した後、タクシーを飛ばしてこの町に向かいました。
かなり時間もかかりましたが、料金もそれなりにかかってしまいました。
いくらだったかはすっかり忘れてしまったが、本来は列車とバスを利用して行く予定でした。
たまたまバーリの町からマテーラに向かうためにタクシーを利用したのですが、その運転手がマテーラの次はどこへ行くのかとしつこく聞いてくるので、次はアルロベルロだ、と答えました。
運転手は、安くしておくから是非利用利用してくれと懇願されたため、意志弱くオーケーしてしまったためです。当時は、金もなかったが時間がもっとも大切だったためによくタクシーを利用したものです。(今は決して利用しませんが・・・。)時には一日借り切ってタクシーでいろいろなところを回ることも珍しくなありませんでした。
今は金は相変わらず無いですが、時間はあります。最近の旅では、公的交通機関以外は歩くことにしています。
今では、イタリアへの団体旅行でもこの町を訪れるコースがあるようです。
我々はほぼ町の中心に近い比較的に良いホテルに滞在しました。
トゥルリ(独特のとんがり帽子の家)がたくさんあって、そのそれぞれが客室になっています。二月ということもあり、客は我々以外にはほとんどいませんでした。
トゥルリの集まる地区も遠くありません。
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町を歩いていると、一軒のお土産屋と思われるトゥルリから愛想よくおばさんが出てきて、知っている限りの日本語で「コニチハ、フジヤマ、トキオ・・・」。
「これから町のレストランで食事をするのでダメだ」、と言うと、「それなら帰りに寄れ、安くするから・・・。」というようなことを言ったのだと思います。
町を見学しゆっくりと食事をした後、ホテルへ戻る途中でこのおばさんにつかまりました。
大変に愛想よいおばさんで商売上手!
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お土産屋のおばちゃんと娘
気が付くと私も連れもテーブルクロスやら何やらいろいろなものを買い込んでしまっていました。
おばさんはイタリア語だけだが、その娘は流暢なフランス語を話すことができました。家の中を案内され、屋上からの眺めがよいから是非上がってみろ、とのこと・・・。
せっかくなので、自宅を見学させていただきました。(2000年筆)
最近、テレビの旅行番組でこのアルベロベルロが取り上げられることがあります。
すると、このおばさんがよく出てくるらしいです。(連れの話)
この元気印のおばさんはまだ健在らしい。 (2011年筆)
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